戦隊シリーズ初のダブルヒロインはどの作品? 特撮好きアイドルがスーパー戦隊の歴史を紐解く
【一色萌のスーパー戦隊コラム】第18回「超電子バイオマン」
日刊ビビビをご覧の皆さま、こんにちは。
XOXO EXTREME(キスアンドハグ エクストリーム)の一色萌(ひいろ・もえ)です。

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ドンブラザーズ、過去のヒーローに変身できるんかい!!!!
……『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』を見た私の心の声をお届けしました。
過去シリーズに変身できるという特徴はこれまで『海賊戦隊ゴーカイジャー』の「ゴーカイチェンジ」の特徴だったのですが、『ドンブラザーズ』の「アバターチェンジ」でも変身が可能ということがわかり、衝撃を受けています。。
ただ、両者の能力が全く同じかといえばそうではなく、「ゴーカイチェンジ」はその力の使用者によってスーツの形状が変わる=女子が力を使用したら元々の戦士が男性であってもスカートが付くのに対し、「アバターチェンジ」はそのスーツの形をそのままトレースする=男性メンバーでも女性戦士にチェンジした場合スカート姿のまま、という違いがあるようです。
予想外の要素にびっくり&ワクワクしつつ、今後もどんなチェンジが出てくるのか楽しみにしたいと思います。
君の心にしるしはあるか?
「君の心にしるしはあるか?」という宮内タカユキさんの問いかける歌詞が印象的な、『超電子バイオマン』の放送開始は1984年。
冷徹なマッドサイエンティスト・ドクターマンの率いるメカ人間の帝国・新帝国ギアの攻撃から地球を守るため、高度な文明で栄えたバイオ星で開発されたバイオ粒子を浴びて身体能力を高められた5人が戦います。
マンネリ打破のための工夫として、定型化しつつあった「○○戦隊」という呼称を使用していないことや、各戦士の呼び名にシリーズで初めて女性戦士を2名起用したこと、ライバル的な敵戦士・バイオハンターシルバの存在などが挙げられます。
どの作品でもこれまでには見られなかったチャレンジングな試みを取り入れるのはスーパー戦隊シリーズの通例ではありますが、上記のような試みはこの作品単発で終わるものではなく、その後のシリーズにも取り入れられていったものも多いことを考えると、本作品がいかに洗練されたものであったかがわかります。
『バイオマン』といえば初のダブルヒロインが登場した作品であるというのは前述の通りですが、10話にしてイエローフォーが敵前に散り、新イエローフォーが登場するという衝撃の交代劇が語り種となっています。
女性戦士の人数を増やしたことによってドラマに深みが増し、その結果として十代や女児人気を獲得したことや当時のおもちゃ売り上げの最高記録を更新したことはこの作品の人気と商業的な人気を裏付ける大きなポイントです。
また、『バイオマン』のヒロインといえば、変身後のスーツの男女の描き分けで女性戦士はハイレグ風のカラーリングが施されているのが珍しいなぁと思っていました。
その後に続く『電撃戦隊チェンジマン』『超新星フラッシュマン』でも同様のカラーリングが施されているものの、それ以降はスカートスタイルが定番となっていくことを考えると、こんなところにもその当時の流行が反映されているのかなと興味深く感じられます。
企画段階では桃太郎やかぐや姫などの“おとぎ話”をモチーフにした設定だったという裏話も特撮ファンの間では有名ですが、それから40年近く時が経った現在、桃太郎モチーフの『ドンブラザーズ』が放映に至ったというのもおもしろいお話です。
今はあり得ないと思うようなモチーフだとしても、いつか子どもたちから親しまれる作品になるのかもしれないと思うと、今後のスーパー戦隊シリーズも楽しみですね。
●次回は『電撃戦隊チェンジマン』をご紹介……する予定でしたが、日刊ビビビさんが更新お休みに入るとのことで、次回更新は未定となります。
2020年12月の初回から約1年半、本当にありがとうございました。
またお会いできる日まで!

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一色萌(ひいろ もえ)
5月27日生まれ。東京都出身。双子座のA型。
プログレアイドルXOXO EXTREME(キスアンドハグ・エクストリーム)赤色担当。
MOGU2 NEWS 「キスエク・一色萌のアイドル、色々。」連載中
Twitter:@hiiro_moe
XOXO EXTREME Official Site:https://www.xoxo-ex.com/