鬼太郎の目ではない!? 『ゲゲゲの鬼太郎』目玉おやじの正体は?

■『ゲゲゲの鬼太郎』の目玉おやじは鬼太郎の目ではない?

目玉おやじの正体は鬼太郎の父親だった!

漫画家・水木しげるの代表的作品である『ゲゲゲの鬼太郎』。主人公である鬼太郎の父親として登場する目玉おやじとは一体どのようなキャラクターなのでしょうか?

東映アニメーション『ゲゲゲの鬼太郎』公式サイトより

真相は『ゲゲゲの鬼太郎』の前史として位置づけられる『墓場鬼太郎』の中で、鬼太郎の誕生秘話と共に明らかになっていました。幽霊族である両親は不治の病を患っており、夫人のお腹には子供が。その後両親は亡くなりましたが、なんとその墓から赤ん坊が生まれてきたのです。

その赤ん坊が後の鬼太郎。赤ん坊の泣き声を聞いて身を案じた父親が、自身の遺体の左目に魂を宿し蘇生したのが目玉おやじなのだとか。作品を観ていると終始不気味な画風で不安がつのるのですが、目玉おやじが出てきた瞬間に安堵感が生まれるから不思議です。歩く時の“ぴこぴこ”と鳴る擬音までも聞いているとなごみます。

目玉おやじは実はイケメンだった!?

『ゲゲゲの鬼太郎』は東映アニメーションで1968年より約10年毎に新作が出され、現在は6期まで放映。第6期の第14話『まくら返しと幻の夢』の中で、不治の病になる前の父親の姿を観ることができます。なぜ、元の姿で現れることができたのでしょうか?

夢の中ではなんでも自由になれるという世界。しかし夢を見れずに生きてきた鬼太郎は、上手く力を発揮できずピンチに陥ることに。“こんな姿ではなく、鬼太郎を守りもっと子供らしい夢を見せてやれる父親でありたかった”と夢を描いた目玉おやじは元の姿に戻り、鬼太郎を助けるのです。

その姿は、赤い瞳にシルバーヘアーの端正な顔立ち。第14話は親子愛がテーマとなっていてとても感動的です。ぜひチェックしてみてくださいね。

長年にわたって愛され続ける『ゲゲゲの鬼太郎』。1~6期まで放映しても飽きられることなく人気が衰えないのはなぜでしょうか? 最新の第6期を観てみると、スマートフォンやYouTuberなどネット社会が当たり前の世界観となっています。

放送される時代の世相や風俗を取り入れた作風のため、その時代を生きる人々に違和感なく受け入れられているのかもしれません。

(文=ザ・山下グレート)