“渚カヲル”の名前は暗号だった!? 『エヴァンゲリオン』にまつわるトリビアを紹介

■『新世紀エヴァンゲリオン』のキャラの名前にはこだわりが…

美少年人気キャラである渚カヲルの名前に隠された暗号

1995年のTVアニメ放映を皮切りに、劇場版も話題となった『新世紀エヴァンゲリオン』。鬼才・庵野秀明氏の代表的な作品のひとつです。劇場版は2021年公開の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で遂に完結し、大きな話題となりましたね。新世紀エヴァンゲリオンは宗教をベースとした深いストーリー構成もさることながら、個性的なキャラクター抜きでは語れません。

『エヴァンゲリオン』公式サイトより

エヴァといえば碇シンジや綾波レイ、惣流・アスカ・ラングレー(劇場版では惣流を式波に改名)など様々なキャラが登場しますが、中でも美少年キャラ・渚カヲルはファンの間で非常に人気の高い人物です。グレーの髪色に赤い瞳の少年で、まさかの第17使徒だった渚カヲル。実は彼の名前には別の読み方が隠されているのを知っていますか?

「渚」を偏と旁に分けると「シ者」となります。さらに「カヲル」を五十音順で見たときに、1文字ずつ繰り上げると、何と「オワリ」に。「渚カヲル=シ者のオワリ」という読み方ができるのです。渚カヲルが登場する第弐拾四話のタイトル、『最後のシ者』にはカヲルの名前が隠されていました。ゼーレによって送り込まれた第17使徒タブリスのカヲルですが、自分の使命はシンジを幸せにすることだと悟って自ら死を選びます。「シ者」とは「死者」という意味も含んでいるのかもしれません。

エヴァの女性キャラには日本海軍の艦艇の名前が

ちなみに渚カヲル以外のキャラの名前もこだわりぬいて作られています。特に女性キャラの名前は、日本海軍の艦艇の名前が使われているキャラが多いそう。例えば、綾波レイは大日本帝国海軍の“綾波”からきています。作中で綾波レイが「私が死んでも代わりはいるもの」と言っていますが、実際“綾波”の名前がついた軍艦は3台ありました。レイは、『美少女戦士セーラームーン』の“火野レイ”がモデルです。

惣流・アスカ・ラングレーの惣流は“航空母艦・蒼龍”から、アスカは“特設水雷砲艦・飛鳥”が由来。ラングレーとはアメリカ海軍の航空母艦の名称です。アスカは和田慎二氏の漫画、『超少女明日香』からきているという説もあるよう。エヴァの中ではお姉さん的存在で人気の真希波・マリ・イラストリアスの真希波は、“夕雲型5番艦・巻波”からきています。イラストリアスはイギリス海軍の空母の名前が由来だとか。碇シンジの「碇」が船をつなぎとめる「錨」だとすると名前の意味もしっくりきますね。

(文=ザ・山下グレート)