『うる星やつら』の秘密! ヒロインはラムではなかった!?
■『うる星やつら』はオムニバス形式で5話完結の予定だった
ラムは1話目のみに登場するはずだったゲストキャラ!
小学館の創業100周年を記念して2022年に再アニメ化が決まった『うる星やつら』。言わずと知れた高橋留美子さんの大ヒットSFラブコメディです。『うる星やつら』は1978年から1987年まで『週刊少年サンデー』で連載していました。テレビアニメ・劇場版・OVAと当時も大人気だった『うる星やつら』。世界で最凶相を持つ諸星あたると、地球侵略に来た鬼族の宇宙人ラムとの出会いで物語は始まります。

アニメ『うる星やつら』公式サイト
『うる星やつら』と聞いて思い浮かぶのがトラ柄ビキニのキャラクター、ラムですよね。実は『うる星やつら』のヒロインはラムではない予定だったことを知っていますか? なんでも『うる星やつら』は当初5話完結の連載予定だったそう。しかもオムニバス形式だったので、ラムは1話目のみのゲストキャラのはずでした。
ラムがヒロインになったきっかけは作者である高橋さんが追い込まれたから?
ラムをヒロインにする予定はなかったため、2話目の『やさしい悪魔』はあたるとしのぶのやり取りがメインのストーリー。ラムは一切登場しません。続く3話目で高橋さんは全く別のキャラを登場させる予定でしたが、構成の段階で行き詰ってしまったそう。追い込まれた高橋さんは1話目のゲストキャラであるラムを再登場させます。結果的に3話目の『悲しき雨音』で『うる星やつら』の世界観がまとまり、ラムはレギュラーキャラに。高橋さんが3話目で違うキャラを生み出していたら、『うる星やつら』は予定通り5話で終わっていたかも?
ちなみに当時放映していたテレビアニメのチーフディレクターは、『機動警察パトレイバー』の劇場版監督でおなじみの押井守。『うる星やつら』でも1983年公開の劇場版『オンリー・ユー』と、翌1984年公開の『ビューティフル・ドリーマー』の監督を務めています。40年近く経った今でも「古さを感じない! 面白い!」とSNSで人気の作品。当時リアルタイムで漫画やアニメを見ていた世代の子供たちも高橋ワールドにハマっているようです。名作は何年たっても色褪せませんね。
(文=ザ・山下グレート)