『食戟のソーマ』3期の主題歌は薙切えりなに捧げる歌詞!? nano.RIPEきみコが明かす制作秘話

 

nano.RIPEのきみコです。

今回は、テレビアニメ第3期『食戟のソーマ 餐ノ皿』エンディング主題歌「虚虚実実」について綴ってゆきたいと思います。

(C)ハイウェイスター

『食戟のソーマ 餐ノ皿』は2017年10月より2クールに渡って放送され、ぼくらは前期のエンディング主題歌を担当いたしました。

第2期に引き続き任せていただけたことが本当に嬉しく、その期待に応えるべく制作に取り掛かりました。

今回、先方からのオーダーはほとんどなく、それがそのまま第2期の「スノードロップ」の評価でもあるように感じたので、作曲はメンバー内コンペを廃止し、ギターのササキジュンに任せることにしました。

そうして上がってきた曲は2曲。
そう、候補は「虚虚実実」ともう1曲あったのです。
そしてココだけの話、実はあたしはもう1曲の方を推していたのでした。

ですが、メンバー、スタッフで話し合い、今回は提出する前に曲を絞ることに。当時、メンバーが脱退し2人体制になって初のタイアップ。そんな背景もあって、nano.RIPEとして新しいサウンドの「虚虚実実」を提出することに決めたのでした。

(C)ハイウェイスター

前回のコラムで書いたように、第2期のエンディング主題歌「スノードロップ」は創真たちと自分を重ね、創真を通して自分の気持ちを言ってしまおう、という切り口で作詞をしました。

引き続きその切り口で描くことも考えたのですが、餐ノ皿部分のシナリオでは薙切えりな嬢に感情移入をし、気がつけばえりなのことばかり考えていたのです。

なので、その気持ちに素直に従い、いっそ「えりなに捧げる歌」にしてしまおう、と書き始めました。

今回も曲調から引き出されるワードはとても多く、さらにえりなの葛藤も相まって、鋭い言葉が次々と浮かんできました。そのインスピレーションは大事にしつつ、でも最後にはしっかりと希望を描きたかったので、いつもよりもストーリーを意識しながら書き進めました。

囚われの女王であるえりなが鳥籠から飛び立っていく姿を、時間の経過と共に描いた物語。我ながら、とてもえりならしい歌詞が書けたと思っています。

次回は、あたしの中での裏エンディング主題歌、「もう1曲」について書いてゆきたいと思います。

 

きみコ

(C)ハイウェイスター

3月12日生まれ、千葉県出身。
ロックバンド nano.RIPEのVo.とGt.として
アニメ「花咲くいろは」「のんのんびより 」「食戟のソーマ」など数々の作品の主題歌やキャラクターイメージソングなどを手掛ける。
Twitter:@nanoripekimiko
instagram:@nano.ripe
バンドHP:http://nanoripe.com/