『涼宮ハルヒ』伝説のループエピソード・エンドレスエイトって一体なに?
■視聴者の期待を裏切り続けた物語
そして迎えた感動のラストとは…
長年ファンの心を掴んで離さない『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズ。主人公の涼宮ハルヒを団長として活動する学校未公式団体「SOS団」が繰り広げる、SF風味の学園ストーリーです。

『涼宮ハルヒシリーズ』公式サイトより
漫画やアニメ、映画でも大人気ですが、その中でも実験的すぎる試みで有名なエピソードであるアニメ版『エンドレスエイト』。約2カ月もの間、同じストーリーが放送されるというかなり挑戦的な内容でした。話題となった『エンドレスエイト』の内容をチェックしていきましょう。
話はそのタイトル通り、8月が永遠に終わらず繰り返される“ループもの”。夏休みにキョンが甲子園をテレビで見ていると、ハルヒから“デジャブ”のような電話がかかってくるというところから毎回物語が始まります。ハルヒは一度きりの夏休みを楽しもうと「SOS団」を集めて、プールや天体観測など夏のイベントを網羅。しかし、キョンたちはいつしか夏休みが永遠とループしていることに気がつきます。
視聴者からしたらまさに地獄…
『エンドレスエイト』は毎週次のエピソードに進むだろうと期待する視聴者たちを何度も何度も裏切り、全8話にわたって同じ話が繰り返されます。
ファンは同じことを繰り返し見させられることに苛立ちもあったようですが、それより怖かったのは終わりが見えないということ。まさに、リアルタイムで見ていた視聴者からすれば地獄のようだったとか…。ネット上でも「頭おかしい」「狂ってる」など、狂気の沙汰を疑う声が多数上がっていました。
多くの人がこのエンドレスな展開に絶望している中、迎えた第8話。ついにやってきたラストには、大きな感動があったようです。
よく見ると実は少しずつ違う!?
アニメ版『エンドレスエイト』は全8話の長編で、ひたすら同じような物語が続きます。しかし実は落ち着いて見てみると、1話づつ少し内容が違うことが判明。登場人物の衣装が変わっていたり、声優もアドリブを入れていたりとその回ごとに雰囲気が異なります。スタッフも全8話とも別で、収録も8回しているというこだわりぶり。
エンタテイメントとして非常識だと賛否の声もあるようですが、新しいアニメの楽しみ方を作った作品と言ってもいいのではないでしょうか。
最後まで諦めず全話見続けたからこそ気づけた違い。どんな違いがあるのか、改めて見返せばさらなる発見があるはずです。今年の夏はおうちで、まさに“エンドレス”な世界観を楽しんでみては?
(文=ザ・山下グレート)