ちはやふる 237話 ネタバレ 限られた時間を4人はどう過ごすのか

■運命の第5試合を前にして、それぞれの思いとは。

天才だからこそ通ずるもの

2021年7月1日に発売された「BE・LOVE」8月号に掲載されている「ちはやふる」第237話では、運命の第5試合まで残り20分に。この限られた時間を4人はどう過ごしていくのか…。

「BE・LOVE」公式サイトより

詩暢は自分の代わりに近江神宮にお願いをしてきてほしいと襷を差しだし新に頼み込もうとするが、1人でいることこそが自分の強さであると信じてきた詩暢は新を目の前にして言葉が出てこない。しかし新は声にならない詩暢の思いをくみ取って襷を受け取り近江神宮へ走り出していく。そんな新を見かけた太一は新を追いかけていく。

会場では周防名人が涙を流しており、そこに講演会に向かう途中の山城が「おつかれさま 周防さん 4試合目勝ち切ってすごかったわ」と声を掛ける。続けて「ずっとあなたがなぜかるたを…… 名人を続けているのかわからなかったけど 今日の試合は執念を感じたわ」と続ける。

周防名人は山城に最強である自分の姿を覚えていてほしいと願っていたのだった。そんな周防名人に読手ではなく40年前に戻りかるたをしてみたかったと声を掛け、握手を交わし「第5試合目頑張ってね さようなら 名人」と言い残し会場を後にした。

一方そのころ近江神宮に向かう新。幼いころから詩暢と自分は似ていると感じていたことを思い出す。近江神宮に到着し、袖から千早と詩暢の襷を取り出す。襷を広げようとしたその時、太一がその手をつかみ止める。そして新がどちらかのことを願わなくとも2人は自分で戦える、今は自分のことを、自分自身の願いは何だと問いかける太一。そこに階段を登ってくる由宇の姿があった。

最強のクイーンと最終戦をおこなうために

足の異変を抱え敗色ムードが流れてしまう詩暢陣営。そんな空気に押しつぶされそうになりながら、どうして祖母に家を出ると言ったのかを母に問う詩暢。母もなぜ今その話をされるのかわからないまま応えていく。話が下手で不器用な母の詩暢への思いを聞き、1人で戦うと気を張っていた詩暢がそこで初めて足の痛みを打ち明ける。

そこに「詩暢ちゃん、水飲んだ!?」と千早が勢いよく扉を開け入ってくる。そこで詩暢の痛みの原因は足がつってしまったことだと判明。詩暢は今まで足がつった経験がなくうまく表現することができなかったのだ。詩暢の足のマッサージもおこなう千早。敵に塩を送る行為だが、最強の強さを引き出してそのうえで勝つという千早の気概であった。

由宇と再会した新。新に弁当を渡しに来たといって弁当を渡す由宇。そして新に新のおじいちゃんが新を縛っているのかと問いかける。名人位の呪縛などと思われていたらおじいちゃんがびっくりすると言う由宇。新が受け渡された弁当の中身を見るとおじいちゃんと大会後によく食べていたソースカツ丼だった。そこでおじいちゃんとの思い出がよみがえり、いつか大きくなって強くなった新とかるたが取りたいと話していたことを思い出す新。
そして新の目の前におじいちゃんが現れたように見えたのだった。

4人の思いが渦巻く20分間。運命の第5試合に臨む4人から目が離せない!

(文=ももヤシ健)