王道戦隊を復活させた伝説の作品!? とにかく玩具が売れた戦隊シリーズ『百獣戦隊ガオレンジャー』

【一色萌のスーパー戦隊コラム】第7回「百獣戦隊ガオレンジャー」

日刊ビビビをご覧の皆さま、こんにちは。
XOXO EXTREME(キスアンドハグ エクストリーム)の一色萌(ひいろ・もえ)です。

皆さんは“ヒーローのモチーフ”といえば? と訊かれたら、何を思い浮かべるでしょうか。

スーパー戦隊シリーズ45作品の歴史の中では、様々なモチーフのヒーローが誕生してきました。冒頭の問いに対する回答は、おそらく自分が小さい頃に見ていたシリーズや周囲の流行に大きく左右されるでしょう。

スーパー戦隊のメインターゲット層が3~6歳とされていることを考慮すると、任意の誰かが「世代だ」「懐かしい」と感じるのは上記の年齢にあたる時期の4作品前後になると推測できます。

そう考えながら4月に発売されたばかりの『学研の図鑑 スーパー戦隊』のページを捲っていたところ、ほとんどの「世代」において“動物”がモチーフの作品が含まれているということに気がつきました。

前回も話題に出したように私は、時代によって形が変わっていく、という部分もスーパー戦隊シリーズの大きな魅力の一つだと思っています。しかしながら、いつの時代も変わらず子どもたちに愛される要素、というものもあるのだなぁ、と気付かされました。

『学研の図鑑 スーパー戦隊』
(C)Twelve-Notes

王道かつ新しい! 大人も子供も夢中になった大ヒット作

今回ご紹介する『百獣戦隊ガオレンジャー』はスーパー戦隊の25周年記念作品として制作され、2001年に放送が開始されたシリーズです。

ガオレンジャーは地球の生命力が動物の姿となった精霊・パワーアニマルに選ばれた5人の青年からなるチームで、地球を蝕む魔物・オルグと戦います。

前前作~前作がシリアスなストーリー展開で大人から高い評価と人気を集める路線であった反面、子どもにとっては少し難しいものとなっていました。その状況を受け、『ガオレンジャー』は「王道戦隊を復活させる」というテーマのもと、とにかくわかりやすく、子どもが喜ぶことを詰め込んで制作されたそうです。

親しみやすい動物モチーフに明快なストーリー、という王道的な基盤に、名乗りや攻撃の際にインパクトの大きい筆文字のエフェクトを使用したり、パワーアニマルをフルCGで描くなどエンターテイメント性を高める実験的な試みをプラスした本作は、ターゲット層を大きく超えて人気を集めました。

20年ぶりに同時間帯の最高視聴率を塗り替えたり、劇場版が異例の大ヒットをしたことでそれ以降も毎年の恒例として映画を制作する方針が決定したりと、記録面での話題は事欠きません。

そんな中でも特に画期的だったのは、合体ロボット・玩具展開の革新です。二十数種のパワーアニマルを組み替えて多彩なバリエーションを生み出し、お気に入りのフォームを再現するという遊びに、大人も子どもも夢中になりました。

かっこいいロボットはもちろん、カラフルな球体の中にパワーアニマルのオブジェが入っている“ガオの宝珠”は、コロコロとしてかわいい上に食玩等でも展開されていたので、普段は戦隊ものの話をしたことがなかった女の子とも一緒に遊ぶことができて楽しかった思い出があります。

玩具売り上げは前年度比で約二倍とも言われ、“とにかく玩具が売れた戦隊”として今でも伝説的に語られています。

当時のおもちゃを同級生のお家から借りてきました。なつかしい!
(C)Twelve-Notes

『ガオレンジャー』は今年20周年。
キャストの皆さんや監督さんの裏話を聞くことができる機会が用意されたり、プラモデルが新発売されたりと、周年ならではの新たな動きが続々と展開されています。2021年下半期にも期待が高まります!

ガオマジロと私
(C)Twelve-Notes

●次回は『侍戦隊シンケンジャー』をご紹介します!

(C)Twelve-Notes

一色萌(ひいろ もえ)
5月27日生まれ。東京都出身。双子座のA型。
プログレアイドルXOXO EXTREME(キスアンドハグ・エクストリーム)赤色担当。
MOGU2 NEWS 「キスエク・一色萌のアイドル、色々。」連載中
Twitter:@hiiro_moe
XOXO EXTREME Official Site:https://www.xoxo-ex.com/

 

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