本来の名は“八つ裂き光輪”? ウルトラマンの代表技・ウルトラスラッシュとは
■スペシウム光線に並ぶウルトラマンの代表技・八つ裂き光輪(ウルトラスラッシュ)
ウルトラマン幻の技名・八つ裂き光輪
1966年7月からTBS系列として毎週日曜日に放送されて以来、子供から大人まで大人気の「ウルトラマン」シリーズ。特撮ドラマの代名詞とも呼ばれている本作品は、テレビドラマ以外にもマンガや小説、ビデオゲームや映画化に発展するほど脚光を浴びました。今もその人気は続いており、さまざまな企業とコラボした商品やCMは2021年現代でも展開されています。

「ウルトラマン」55周年記念サイトより
そんなウルトラマンの代表技である“八つ裂き光輪”をご存知でしょうか? 別名“ウルトラスラッシュ”とも呼ばれていますが、スペシウム光線のエネルギーをリング状に高速回転させて投げる切断技です。バルタン星人二代目を一発でやっつけるほどの凄まじい威力で、当時の子供たちはその無敵さにテレビの前で大興奮だったとか。
攻めすぎネーミングセンスにクレーム殺到で改名!?
そんな凄技である“八つ裂き光輪”ですが、放映当時は視聴者からの「教育的によくない」「子供向け番組なのにそんな痛々しい技名はやめてほしい」などのクレームが殺到したそう。
その後の「帰ってきたウルトラマン」や「ウルトラマンA」では明らかに“八つ裂き光輪”を使っていながら、“ウルトラスラッシュ”という技名に切り替わってしまいました。
確かに“八つ裂き光輪”はなかなか攻めたネーミングセンス。もし現代の日曜日、同じ時間帯でこの技名が使われたら、クレームどころかネットがかなり荒れそうです。(笑)
八つ裂き光輪は発射せずに拳にまとわせることも可能だった
“八つ裂き光輪”は元々スペシウム光線のエネルギーを放射するのではなく、円盤状に展開して放り投げる技。まず両手を胸の前で揃えて右手を肩の高さまで上げた直後に指先に光線が生まれ、投げることで“八つ裂き光輪”が発射されるというセオリーです。
この技は初代ウルトラマンから代々受け継がれる人気技ですが、2007年の「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル」第13話では、敵のキングジョーブラックに対して手に持った状態で直接武器の様に使う場面も。
拳にまとわせて野性的に攻撃するウルトラマンに、当時の子供たちは一体どう思ったのでしょうか?
(文=ザ・山下グレート)