幻の8人目の家族!『サザエさん』タラちゃんの妹・ヒトデちゃんを知ってる?
■タラちゃんの妹登場でネット騒然
スペシャルドラマに登場してTwitterトレンド1位に!
2019年11月に、サザエさんのアニメ放送50周年を記念したスペシャルドラマ「磯野家の人々~20年後のサザエさん~」が放送された。サザエさん役に女優の天海祐希、マスオさん役には西島秀俊と豪華な俳優陣たちが出演して当時話題になったのだが、実はネットを騒然とさせた登場人物は他にいた。

「サザエさん」公式サイトより
このドラマで世間に最も衝撃を与えた登場人物こと「フグ田ヒトデ」。長年愛されてきたアニメ「サザエさん」、誰しもが知っているサザエさん一家のキャラクターに知らない人物が登場したのだ。しかもサザエさんの子供、タラちゃんの妹として。これによってヒトデちゃんはTwitterでトレンド1位に上がるほどの話題となった。
ヒトデちゃんは原作にもわずか1度だけの登場!?
アニメ版のサザエさんにはヒトデちゃんが登場していない。ヒトデちゃんは、1954年に発刊された雑誌「漫画読本」(文藝春秋)の創刊号で掲載された1コマ漫画「サザエさん一家の未来予想図」に1度だけ登場している。その1度限りで、アニメ版には1度も登場していない。そのため、ヒトデちゃんは「幻の公認キャラ」となった。
サザエさんには作者の長谷川町子が描いた家系図があるのだが、その中にもヒトデちゃんは描かれていない。しかし、ヒトデちゃんはサザエさんの原作に“登場させるはずだった”キャラクターという説も。
原作漫画のサザエさんは、作者によって未来の描写が描かれることも。そのため、子どもたちの成長する過程が描かれていたのだ。しかし、作者が亡くなったため連載が終わり、タラちゃんの妹として登場するはずのヒトデちゃんの登場がなくなったそう。
2019年のドラマ版では、初めて未来のサザエさん一家を描いた内容を放送。サザエさん50周年記念ドラマということで、原作に忠実に、そして話題を呼ぶこと間違いなしの設定を考えたのだろう。
ヒトデちゃんはどんな子?
さて、幻の公認キャラ「ヒトデちゃん」はどんな子なのだろう。1度きり登場した原作漫画は、サザエさんが10年後に家族で昔自宅があった場所を訪れるという話。その話の中で、マスオさんが「これヒトデあぶないよ」とヒトデちゃんに声をかけるシーンがある。ヒトデちゃんは小学生くらいで、ワカメちゃんのような容姿をしている。
ドラマ版では、20年後のサザエさん一家が描かれており、ヒトデちゃんはすでに高校生。反抗期真っただ中の17歳の高校2年生となっていた。友達とカラオケに行ったり、スマホを持っていたりと現在っ子である。女優の桜田ひよりが演じており、かわいい女の子に成長していることがわかる。
なお、同時期に舞台版「サザエさん」でもヒトデちゃんの存在が明らかに。舞台版では10年後のサザエさんという設定で、小学生のヒトデちゃんは林間学校中のため留守ということで、セリフの中でのみ登場した。
幻がゆえに都市伝説化していたヒトデちゃんだったが、ドラマ版で復活し公認のキャラクターであることが証明された。今後、アニメ版でもヒトデちゃんが登場するのだろうか。60周年への期待が膨らむ。
(文=ザ・山下グレート)