『ベルセルク』随一のトラウマシーン“蝕”とは?

■未だにファンに衝撃を与えるトラウマシーン“蝕”とは

海外ファンからも愛される作品『ベルセルク』

中世ヨーロッパ時代を背景とした「剣と魔法の世界」がテーマの本格ダークファンタジーストーリー『ベルセルク』。主人公は、片手に大砲を装備した義手と身の丈を超える大剣を持つ「黒い剣士・ガッツ」と呼ばれる男です。彼はかつての戦友であった「ゴッドハンド」を探す旅の途中で、エルフの妖精「パック」と出会い襲いかかる魔物や使徒を倒して行きます。

アニメ「ベルセルク」公式サイトより

1989年より『月刊アニマルハウス』で連載され、20年以上も連載が続いている伝説的大ヒットマンガ。アニメ・劇場版映画化になるほど人気で国内のみならず、海外ファンも多く今後の展開は全世界的に注目されています!

衝撃的かつグロテスクな儀式“蝕”

『ベルセルク』の蝕のシーンは読者からもかなりのトラウマ級と囁かれるほど、衝撃的かつグロテスク。そんな蝕について紹介します。

“蝕”とは、人間からゴッドハンドと呼ばれる特別な使徒へと生まれ変わる儀式のこと。ガッツの友人・グリフィスは王から受けた拷問により自暴自棄となり、ゴッドハンドへ転生すべく“蝕”の儀式を起こすことに。“蝕”には「覇王の卵」と呼ばれる特殊な使徒へ転生するアイテム「ベヘリット」と自分が最も大事に想っている人を生贄として差し出さなければなりません。

そこでグリフィスは、これまで共に戦ってきた大事な鷹の団の仲間とガッツを生贄に捧げようとします。儀式が始まると、使徒に襲われ惨い死に方をする仲間たち。ガッツ自身も左腕と右目を失います。そんな絶望の淵に、とうとうグリフィスはゴッドハンドへと転生してしまったのです。さらにガッツに絶望を与えるため、彼の最愛の恋人・キャスカを目の前で犯し始めます。精神崩壊してしまったキャスカは正気を失い記憶喪失、さらには幼児退行してしまうのです……。

グリフィスはなぜ“蝕”を起こしたのか?

ガッツの友人であり、共に戦場を駆け抜けてきた戦友であるグリフィス。彼は何故“蝕”を起こしてしまったのでしょうか?

彼の夢は自国を手にすることでしたが、ガッツが鷹の団から抜けてしまったショックから自暴自棄となり、王の娘と肉体関係を持ってしまいました。そのことを知った王は激怒し、グリフィスを1年もの間拷問にかけます。肉体的にも身体的にも疲弊し、まともな精神状態ではなくなってしまったグリフィスは自死することを選ぶも未遂に…。

その後“蝕”を起こすのですが、それは精神が崩壊しても彼の根底にある「一国を築き上げる」という夢があったからではないでしょうか。単行本6巻ではシャルロットへ夢に対する強い気持ちを次のように話しています。

「(中略)その夢を踏みにじる者があれば 全身全霊をかけて立ちむかう… たとえそれがこの私自身であったとしても…(中略)」

つまり夢を諦めることは考えておらず、誰かに妨げられるものなら全力で対抗すると。恐らくグリフィスは夢をガッツと共に成し遂げたかったのでしょう。しかし心の支えであるガッツを失い、夢さえも叶えることができなくなってしまったと悟ったとき、残る希望の道は自分ではない「強き者」へ転生することだと考えたと推測されます。

ネット上でもグリフィスの真の狙いが夢なのかそれとも違う何かなのか、論争が巻き起こっているようです。最終決着はガッツとグリフィスとの熾烈な戦いになりそう! ますます目が離せませんね。

(文=ザ・山下グレート)

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