安月給で宇宙の平和まで守らなきゃいけないの!? 熱狂的なファンを擁する作品『激走戦隊カーレンジャー』!
【一色萌のスーパー戦隊コラム】第5回「激走戦隊カーレンジャー」
日刊ビビビをご覧の皆さま、こんにちは。
XOXO EXTREME(キスアンドハグ エクストリーム)の一色萌(ひいろ・もえ)です。
今回取り上げるのは!
『激走戦隊カーレンジャー』です!!!
『カーレンジャー』は私が生まれて初めて夢中になったヒーローで、自分の名前も言えないほど小さい頃から何度も見てきた作品です。
あまりにも大好きな作品なので一字でも多く語りたい……というわけで、今回は導入文を省略して早速本題に入らせていただきます!

(C)Twelve-Notes
給料19万3千円で、どうして宇宙の平和まで守らなきゃいけないわけ!?
『激走戦隊カーレンジャー』は1996年に放送開始された作品で、スーパー戦隊シリーズ20番目の記念作です。
様々な工夫を凝らすうちに物語が複雑化していく傾向にあった中、“改めて子供番組に真剣に向き合った結果”として『秘密戦隊ゴレンジャー』でも見受けられたような明るいコメディ路線に舵を切るべく、「東映不思議コメディシリーズ」で活躍していた浦沢義雄氏をメインライターに起用したことが大きな特徴です。
特撮ファンの間でしばしば“浦沢節”とも称される不条理なギャグやシュールな演出が異色を放ち、根強く熱狂的なファンを擁する作品となりました。
時折シリアスな場面もありますが、全体を通じてコミカルな要素が印象的で、ツッコミ無用で不思議な世界観が目の前を駆け抜けていく様は痛快です。
カーレンジャーとなる5人は町の小さな自動車会社に勤めるサラリーマンで、給料を引き合いに出して一度断るもだまし討ちのような形で戦士になる、というなんだかカッコのつかない幕開けから始まる本作は、思わずそんなのアリ?!と言ってしまうような展開――敵の巨大化アイテムが芋ようかんだったり、巨大化した怪人が「おへそのゴマを掃除していないから暴れたくない!」とゴネたり、本編が阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」で終わったり――の連続です。
しかし、その全てが“カーレンジャーだから”で押し切ることができてしまうようなパワーが作品全体に満ちています。
テレビの前の子どもたちに「交通安全」を説きながら、やや矛盾した表現にも感じられる“激走”戦隊という名称も、この作品を1話でも見れば納得させられてしまうことでしょう。

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“憎めない敵組織”も、『カーレンジャー』の大きな魅力のひとつです。
敵となる宇宙暴走族ボーゾックの目的は「チーキュ(地球)を大きな花火にすること」で、地球が綺麗に爆発する日を楽しみにしていて、なんだか可愛く思えてしまいます。
時に真剣に戦い、時に楽しい時間を共に過ごし、レッドと敵の女性幹部が恋仲になり、最終的には“トモダチ”となって共闘するなど、カーレンジャーとボーゾックならではの関係性に思わず笑みがこぼれます。
敵味方入り乱れてカーレースを楽しむ、ほほえましいエンディングも必見です。

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幼少期に『カーレンジャー』を視聴していなかったら、きっと私はここまでスーパー戦隊の世界のとりこになることはなかったでしょう。
今の私を形作る始まりとなった作品に敬意を表します。
あぁ、無性に芋ようかんが食べたい!
●次回は『電磁戦隊メガレンジャー』をご紹介します!

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一色萌(ひいろ もえ)
5月27日生まれ。東京都出身。双子座のA型。
プログレアイドルXOXO EXTREME(キスアンドハグ・エクストリーム)赤色担当。
MOGU2 NEWS 「キスエク・一色萌のアイドル、色々。」連載中
Twitter:@hiiro_moe
XOXO EXTREME Official Site:https://www.xoxo-ex.com/