『のんのんびより ばけーしょん』OPの歌詞は病院で完成した!? 制作の裏エピソードを本人が紹介

nano.RIPEきみコが語るアニメ楽曲制作の裏側「第7回」

日刊ビビビをご覧の皆様、こんにちは。
nano.RIPEのきみコです。

先日、惜しまれつつも最終回を迎えた『のんのんびより』シリーズ。
早くも「のんのんロス」で苦しんでいる方もいるのではないでしょうか。
主題歌について綴ってきたこのコラムもいよいよ最後の曲を迎えます。
のんのんシリーズ最終回は、劇場版『のんのんびより ばけーしょん』のオープニング主題歌「あおのらくがき」についての裏話を。

(C)ハイウェイスター

テレビアニメ第2期の放送終了から約3年。
BDやDVDでどうにかロスを紛らわせていたであろうファンの期待を一身に背負い、2018年夏、劇場版として帰ってきた『のんのんびより ばけーしょん』。
小さな日常を切り取る『のんのんびより』という作品が、テレビアニメから飛び出して劇場版になることを意外に思った方も多かったのではないでしょうか。
でも、「日常の中に時々ある特別な瞬間」は、ぼくらの日々の中にたしかに存在していて、それを劇場版という特別な空間で『のんのんびより』が描いてくれるということが、あたしはとても楽しみでした。

そんな劇場版主題歌の制作は、これまでご紹介した3曲と大きく異なる点がありました。
それは、“原作がない”ということ。

まずは、いただいたシナリオ、絵コンテ、そして台本を読み込む日々。
だったわけですが、この時、あたし自身もまた普段とは大きく異なる点があったのです。
それは、“骨折中”ということ。

(C)ハイウェイスター

主題歌の制作は2017年末より始まったのですが、時を同じくしてあたしは4日間の入院(6月に右鎖骨を骨折、治療のため体内に入れていたこの金属↑を取り出す手術入院)をすることが決まっていました。
その入院期間を有意義なものにしようと考えたあたしは、なんと病室で制作に取り掛かったのです。

とはいえ、病院で楽器演奏などはもちろんできないので、資料を読み込みイメージを膨らませるところからスタート。
キーワードをメモしたり、曲調を考えたり、台本をキャストさんの声で脳内再生しながらじっくりと楽しんでみたり。
ベッドの上でずっと『のんのんびより ばけーしょん』のことを考えていました。
(なんなら手術台に乗って全身麻酔が効く瞬間まで考えていたかも)
骨折以外は悪いところがなく元気だったこともあり、いつも以上にみっちりしっかりと作品に向き合えた時間でした。

結果、入院3日目にはフルコーラスの歌詞が完成。
つまり、今回の曲は完全な歌詞先行になるわけですが、普段はギターを手にするためメロディが先だったり、歌詞とメロディが同時だったりするので、歌詞先行だからこそ、な表現が「あおのらくがき」には詰まっている気がします。

なんだか骨折の話がメインのようになってしまいましたが、この背景があったからこそ、この1曲が生まれたというわけなんです。

(C)ハイウェイスター

余談ですが、骨折中も元気にライブをしていました。
たまたまアコースティックイベントのみだったので1本も飛ばさずに開催出来たのが不幸中の幸い。

次回は、退院後のおはなし。
「あおのらくがき」の作曲、アレンジについて書いてゆきます。

きみコ

(C)ハイウェイスター

3月12日生まれ、千葉県出身。
ロックバンド nano.RIPEのVo.とGt.として
アニメ「花咲くいろは」「のんのんびより 」「食戟のソーマ」など数々の作品の主題歌やキャラクターイメージソングなどを手掛ける。
Twitter:@nanoripekimiko
instagram:@nano.ripe
バンドHP:http://nanoripe.com/

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