水木しげる作品でお馴染みのサラリーマンには名前があった!?
■眼鏡&出っ歯のあのキャラに名前が!?
意外と人気キャラクター
『ゲゲゲの鬼太郎』を筆頭に数多くの漫画を発表してきた水木しげる。そんな水木漫画には、作品を越えて登場している眼鏡&出っ歯のサラリーマンキャラがいる。いろいろな作品に出てくるので、画像を見ればピンとくる人も多いのではないだろうか?

「境港市観光協会」公式サイトより
ほぼほぼモブキャラに近い見た目な上、性格も小心者で控えめと平凡設定の彼には「サラリーマン山田」という名前がついている。しかも水木作品のマスコットキャラのような扱いを受けており、水木しげるロードにはブロンズ像があるほか2018年には鳥取県でサラリーマン山田だらけの装飾を施したラッピングバスが運行。さらに単独のLINEスタンプが販売された際には発売初日でトップ10入りするほどの人気を見せた。
ちなみに作品によってサラリーマン山田は名前や役割が変わることもある。例えば『悪魔くん』では情報屋というキャラが登場するが、その顔はどう見てもサラリーマン山田だ。さらにアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期では、サラリーマン山田にそっくりなビンボーイサムが登場。売れないピン芸人という設定でサラリーマンとはかけ離れた役だが、眼鏡や出っ歯だけでなく髪型も一致していることからおそらく彼もサラリーマン山田シリーズの1人と言える。
サラリーマン山田にはモデルがいる!
そんなサラリーマン山田のモデルとなったのは、水木の貸本劇画時代の友人・桜井昌一。彼は水木の本を出版していた東考社に務めており、水木と親交が深かったよう。毎回ひどい目に遭わされやすいサラリーマン山田だが、水木と桜井が本当に仲良しだからこそ自由にキャラクターを動かせるのだろう。
ネット上でも「親しみやすい風貌で好き」「いつも不憫だから、ついつい肩入れしてしまうww」「妖怪がたくさん出てくる中、普通に会社で頑張ってるおじさんなのが自分と重なる」などの声が相次いでおり、多くの人から愛されているサラリーマン山田。よくある名前と煌びやかすぎないデザインだからこそ、共感できてしまう人が多いのかもしれない。
(文=ザ・山下グレート)