声優の「売り込み」ってどうやるの? 大好きなゲームに出演したい声優の売り込み作戦とは

【畠中愛のマナビノヒビ】第10回

「好き」って言うのって、結構難しいよね
こんにちは。声優・クリエイターとして活動しております、畠中愛(はたなかまな)です。

突然ですが、皆さんは「好きなもの」はありますか?
私はあります。お芝居、歌、ミュージカル、ゲーム、マジック:ザ・ギャザリング、やみつきホルモン…… 特にゲームは大好きで、「#コンパス」という対戦バトルゲームは2年と少しくらいずーっと遊んでいます。

少し前までは、こういう話ってあんまりネット上でしたことはなかったんです。それは、「声優が“お芝居が好きです”っていうのは別にいいけど、“ゲームが好きです”って言うと不真面目に思われちゃうんじゃないか」って思っていたから。好きなことを素直に好きということは、よくないことなのだと思っていたんです。

(C)畠中愛

だけどここ1年ちょっとで、「それってもしかして思い込みだったんじゃない?」ということに気づきました。そんなわけで今回は、「好きなことを好きと言う、発信することで起きること」についてお話ししたいと思います。(ちょっと長いです)

先程も少しお話したように、私は「#コンパス」というゲームが大好きです。魅力的なキャラクター、カッコイイ楽曲、たった3分で繰り広げられる熱いバトル……! あまりに好きになりすぎて、グッズを集めたりイベントにも出没するほどでした。そして、これはもう声優としての性(さが)なのですが…… 1年ほど遊んだ頃には、「このコンテンツに、いつか声優として関わりたい!」と思うようになりました。

でも、「このコンテンツが好きだから」といってその仕事ができるほど、世の中甘くはないんですよね。基本的に声優は、「求められて初めて仕事ができる」という職業ですから。

なので自分は、声優として「求められる」ことを目標に、自分が好きなコンテンツに関わっていくためのアプローチを考え、実行することにしました。

「求められる」ために
何事も大切なのは、「自分のいま持っている武器が何か」を知ること、そして「その武器をどう使うべきか」を知ることです。

というわけで当時の私は、まずは「自分の武器」を整理することからはじめました。

<自分の武器>
1 自分はものすごく#コンパスをしている=コンテンツに対しての知識がある
2 自分の所属していた事務所には「#コンパス」メインキャラ出演声優が既にいる
=事務所には「#コンパス」運営さんとの繋がりが既にある(と思われる)

こうやって見てみると、結構なアドバンテージにも見えます。

しかしこれではまだ全然足りません。次に「自分の武器を使える場所があるか」を考えるため、まわりの状況も整理してみました。

<状況>
1 「#コンパス」のCVは著名な声優さんが多い=現在の自分のキャリアでは圧倒的に「知名度」が不足している
2 「#コンパス」は短編アニメシリーズのプロジェクトを展開しており、その最初のお話には、端役として自分と同じ事務所の新人声優が出演している=続話にも端役の声優が必要である可能性がある

①はマイナス要素が大きいですが、②の方はとても有益な情報です。なぜなら、続話でも端役が必要であるならば、そこに新人声優をキャスティングする可能性は充分あり得ることだからです。なおかつ「一度事務所の声優がアサインされている=再び事務所に話が来る可能性がある」ということでもあります。もしも事務所に話が来たならば、マネージャーさんの手によって社内の適切な声優をアサインする、といった動きになるでしょう。

つまりわたしの武器をうまく使う方法は、「事務所のマネージャーに、私の武器を知ってもらう」ことであると考えました。

いざ、行動へ
私は次の行動として、マネージャーさんへの売り込みを開始しました。勿論もともと「声優」としての売り込みは心掛けていたのですが、今回は「#コンパス」に特化した売り込みです。「もしもまた事務所に仕事の話が来たら、自分を思い出してもらえるように」と、ことあるごとに担当マネージャーさんに色んな話をしたことをおぼえています。

そして、その諸々の作戦の結果ですが……

惨敗でした。

読みまでは当たっていたんです。

自分の予測していた通り、「#コンパス」短編アニメプロジェクトでは端役が必要になり、自分の所属事務所の声優が起用される、といった出来事が起こりました。

しかし……起用されたのは、自分ではなく、別の新人声優でした。

正直、ものすごく凹みました。
自分の売り込みが足りずマネージャーさんに覚えてもらえていなかったのか、あるいはニーズに合わなかったのか……
いずれにせよ、自分の求めているものがすぐそこにあったにもかかわらず、自分は「求められなかった」ということがとても悔しかったです。

そこで私は、諦める……

のではなく、今度は別のやり方でアプローチすることにしました。

(C)畠中愛

その方法とは一体なんなのか…。こちらは次回ご紹介していきたいと思います!

 

畠中愛(ハタナカ マナ)

(C)畠中愛

1990年12月3日生まれ。兵庫県出身。
アニメ「クレヨンしんちゃん」やゲーム「感染少女」などに出演。
声優として活動しながら、クリエイターとしても活躍中。
処女作であるフルボイスノベルゲームPRINCESS NIGHTは、Nintendo Switch版開発が決定。
Twitter:@lilith0913
HP:https://givemeoshigotomh.wixsite.com/manahatanaka

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