屍鬼ネタバレレビュー 不審な死が相次ぐ恐怖の村

屍鬼ネタバレレビュー! 屍鬼の舞台は山に囲まれており、外につながる道は国道1本のみという隔離された「外場村」。ある夏の日、人口わずか1300人の外場村で3人の死体が発見された…。はたして閉鎖された村で起こる奇異な事件を解決することはできるのか!?

 

■「屍鬼」は不審な死から始まるホラー漫画

相次ぐ不審な連続死にざわめく村人たち…

本作は小野不由美が手がける原作に藤崎竜の独特な画風が相まって、不気味さがとても強く感じられる作品。始まりは寺の若御院である室井静信が、外場村で不幸があった家族を訪ねるシーンから。夏風邪を拗らせて亡くなったという後藤田秀司とは別に、親族と隣家合わせて3人の死体を発見した。その後も謎の死が相次ぐ事態に、静信はどうして不審死が続出するのかと疑問を抱く。

3人の死体が発見されてすぐ、長らく人が住んでいなかった洋館にある家族が引っ越してくる。小さな村で噂が広まるのは早く、都会に夢見る清水恵の耳にも「変わった人が来た」と届いた。

洋館の近くまで行くととても強い視線を感じた恵。翌日の明け方に山の崖下で、貧血状態になった恵が発見された。住人達はひと安心するものの、恵の容体はどんどん悪くなり発見から3日後に死亡。

その後も外場村で起こる謎の連続死は止まらず、半月で7人が亡くなってしまう。医院を訪ねた静信が、直近に亡くなったふきという老人の死因は何だったのかを敏夫に問うと「おそらく急性腎不全だろう」との答えが。

しかし静信は敏夫をまっすぐ見つめ、「正確な死因は?」とさらに問いかける。すると気だるげだった敏夫は佇まいをなおし、真剣な顔で「わからない」と答えた後に「ここ最近亡くなった村人はみな死因不明だ」と続けるのだった。2人はしばらく無言で見つめあうが、静信が先に口を開く。「疫病じゃないのか?」と。

後日役所の保健係である石田も呼び、話し合いの場を設けることに。この時点で更に人が亡くなっており、合計10人の犠牲者が。敏夫と静信は「確かなことは分からないが伝染病を疑うことにした」と石田に伝え、3人は今できることを各々で考え行動することを決める。

果たして連続死の原因は伝染病なのか? 止まらない村人の死に、怖いといった声が続出している。
・村に蔓延する不穏な空気。静かさに怖さが満ちてくる…。
・少し気持ち悪い表現もありますが、怖さ・不気味さがじわじわ伝わってきます。
・絵のクオリティが高く、怖さを引き立てられる。

謎の少女、沙子との出会い

ある夜「死が蔓延したらこの村はなくなってしまうのだろうか」と静信は1人外場村を見下ろしながら、村の行く末を憂う。すると「室井さん?」と呼ぶ声が聞こえ、ハッとするといつの間にか少し距離を置いた先にロングヘアーの少女が立っていた。

見覚えのない少女に名前を呼ばれ、静信は不思議に思うが、少女は構わずニコッと微笑み続ける。「あなたの小説がわりと好きだわ」と。静信は僧侶の傍ら本やエッセイを書いていたのだ。暫くは穏やかに話していた2人だったが、少女が「傷があったから神様から見離された話ばかりであることに納得がいった」と言うと、焦った様子で自分の腕を隠す静信。それから少女は自分が沙子という名前であることを告げ、「手首を切ったぐらいじゃ人は死なないのよ」と言い残し、去っていった。

全てを見透かすかのような物言いをする少女の正体は? 静信の手首に残る傷跡にはどんな過去があるのか?

■タイトルの「屍鬼」が意味するものとは…?

原作の展開と漫画の展開は大きく異なる

屍鬼とは死亡後に生き返り、超常的な力を身に着けた人間のこと。吸血した人間に暗示をかけて、命令に従わせることができる。生きていくために必要な器官は血液のみで、心臓などの器官は動いていない。精神的にも普通の人間とはほとんど変わらないが、日光に当たると皮膚が焼けてしまう吸血鬼のような存在。作中では「起き上がり」とも呼ばれている。

一方で屍鬼の弱点をほぼ克服した「人狼」も登場。同作ではこの人狼と、屍鬼が物語の中心になる。特に屋敷に引っ越してきた桐敷家の娘・桐敷沙子は人狼に襲撃され、蘇生した起き上がり。彼女が引っ越してくると共に村人の様子は変化し、連続死事件は思わぬ方向へと展開していく。

ちなみに原作となった小説と漫画とでは、様々な設定の違いが存在。原作の展開と漫画の展開は大きく異なる上、日にちや順番も変わっている。興味がある人は漫画と小説、アニメを見比べてみてはいかがだろうか?

 

■屍鬼登場人物紹介

恐怖を駆り立てる魅力的なキャラをピックアップ

・室井静信(むろい・せいしん)
寺院の息子であり村人からは若御院と呼ばれている。「屍鬼」で起こる不審死の第一発見者で、小説やエッセイを書いており外場村についても書いたことがある。大学生のころに手首を自ら切った過去を持つ。

・尾崎敏夫(おざき・としお)
静信の幼馴染であり、尾崎医院の院長を務める。愛煙家でたばこを吸うシーンが何度か見られる。気だるそうな態度が多く一見すると全てにやる気がないように思われがちだが、その実誰よりも早く不審死について調べており、静信に疫病じゃないかと言われた後も「これ以上村を踏みにじらせない」と強く決意していた。

・田中かおり(たなか・かおり)
恵の幼馴染。恵を気にかけており、そっけない態度をとられても笑顔で接していた。恵の死後、「埋葬される際には自分もいつか土の中に吸い込まれる」と想像して恐怖を抱く。

・桐敷沙子(きりしき・すなこ)
ある夜に急に静信の前に姿を現した謎の少女。本が好きで、静信が書く小説やエッセイも全て読んでいる。出会ってすぐに静信の腕の傷にふれており、全てを見透かすような発言をする。

 

■屍鬼作品情報

原作 小野不由美
作画 藤崎竜
発行 集英社
ジャンル ホラー
年代 2007年12月~2011年6月
雑誌 ジャンプSQ.

アニメ放送 2010年7月~2010年12月
キャスト:内山昂輝、大川透、興津和幸、戸松遥、悠木碧、高木渉、GACKT/原作:小野不由美/監督:アミノテツロ/シリーズ構成:杉原研二/キャラクターデザイン総作画監督:越智信次/美術監督:立田一郎(スタジオ風雅)/色彩設計:澁谷圭子、馬庭由佳/撮影監督:佐々木正典/音楽:高梨康治/アニメーション制作:童夢

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