なれの果ての僕ら ネタバレ作品紹介 同窓会でおこなわれる“恐怖の心理実験”

なれの果ての僕らの第1巻を徹底レビュー! 最高のクラスだった四ノ塚小学校6年2組。数年ぶりに全員が集まった同窓会で、元クラスメイトによる恐ろしい心理実験が始まる…。裏切りと絶望の連続に彼らは耐えられるのか…!?

 

■卒業から数年後の8月19日、彼らにとって最悪の3日間が始まる…

結末は第1巻で明らかに!?

“8月21日、約3日間に及んだ四ノ塚小学校旧校舎で起きた立てこもり事件は機動隊の突入を持って解決された。首謀者は同学校の卒業生・夢崎みきお(16)。彼は同窓会を装い6年生時のクラスメイト・担任計26人を8月19日に招集し、そのまま彼らを監禁”

“監禁された彼らは事件発生から次々に命を落としていき、事件解決までの死亡者は合計12人。その中には首謀者の夢崎みきおも含まれていた。さらに首謀者は事件発生から2日目に死亡していたにも関わらず、何故かその後計4人もの人間が命を落とした。彼らにいったい何があったのか… ”

…といういきなり結末をネタバレしていくスタイルで始まるこの『なれの果ての僕ら』。「解決済みの事件の話なんか面白くないじゃないか」って、そんなことはあり得ません! 読み出すと続きが気になりすぎて、ページをめくる手がやめられない止まらない状態になること請け合いです。

まず事の始まりを軽くご説明いたします。夢崎みきおが主催する同窓会のために集まった、主人公のネズ含む元四ノ塚小6年2組の面々25人。その同窓会は『取り壊し予定の旧校舎で2泊3日の泊まり込み』という大がかりな物でした。かつての教室で再会を喜ぶ彼らの前に現れたみきおは、既にクラスメイトの1人を殺害したことを打ち明け、全員を銃で脅迫してきます。

逃げ出そうにも校舎中にトラップが仕掛けられているらしく、現に1人はその罠の餌食となって命を落とすことに…。さらに周囲には妨害電波を流しているため、外部への通報も連絡も不可能。みきおは『人間の善性は極限状態でどこまで耐えられるか』知りたくなり、最高のクラスだった6年2組の皆で実験しようと思いたったのだと説明します。

3日間の実験が終われば皆を解放して自分も自首する、と続けるみきお。彼らは成す術もなく、みきおの要求を受け入れるしかありませんでした。そうして地獄のような3日間が始まったのです…。

 

みきおが行う地獄の心理実験の数々

そんな恐ろしい状況で始まったみきおの実験。それだけのために既に2人もの命を奪っていながら平然としている、とんでもない少年です。しかも彼が行う実験は、命を懸けた人格崩壊確定の過酷な物ばかり。内容はほとんどが『全員がお互いをよく理解して信頼していれば、誰も命を失ったり傷つくことはない』というものなのですが、これがまたいやらしい!

そもそも学校の1クラス全員がお互い仲良しで何も問題ないなんてあり得ないことですし、実際に6年2組の面々も表面下では個々の間で大小様々な軋轢があったりします。みきおはクラス全員の性格や人間関係・直近の動向なども入念に調べ上げた上で、あえて実験クリアが困難になるような人選や誘導・揺さぶりを行ってくるのです。まさに悪魔の申し子…。

実際に彼らはみきおの仕掛ける巧妙な心理攻撃や分断策によって自分の心の弱い部分や猜疑心を煽られていき、とうとう自分たちの手で仲間を手にかけて殺めてしまう事態にまで発展してしまいます!

しかも恐ろしいことに、みきおが直接的に殺害したのは、現在確定している限りではなんと3人(※単行本5巻までの段階。事件発生直後、罠で死んだ1名を含む場合)。それ以外の9人は実験の結果死亡・あるいは仲間の誰かが殺害・又は自殺? ということになります。生き残った人達も、この実験による心の傷は一生癒えないでしょうね…。

 

■実験によって崩壊していく6年2組

人の心は脆く崩れやすいが…

彼らは事件が起こる前まで、個々の違いはあれど良い子たちだったのだと思います。少なくとも死ななければならないようなことは何もしていない、どこにでもいる普通の子たちでした。しかしみきおの容赦のない実験によって彼らは次第に変貌していきます。ある者は心の弱い部分を突かれて自暴自棄になったり、ある者は過去の忌まわしい記憶を刺激され許されざる凶行に走ったり…。

しかしそんな中でも、実験の過程で良い方向に変化する子たちもいます。弱い部分をさらけ出し、みきおに厳しく指摘されて打ちのめされた後、その子たちは己の弱さと向き合って力強く立ち上がろうとするのです。

ただあの悪魔の申し子・みきおがそんな熱血青春物語を用意しているわけないんですよね…。改心した子が必ずしも生き残れるわけではないのがこの作品の特徴。いい子にも悪い子にも死は無情なまでに平等に訪れます。実際立ち直りつつあるけどメッチャ死亡フラグ立ってる子がちらほらいて、読んでいるこちらの精神が崩壊一歩手前状態。せっかくいい子になりかけてるのに…!

そして、生き残れたとしてもこの一連の実験は彼らの心に深い爪痕を確実に残していきます。物語中、事件後の生存者の証言が度々挟まれるのですが、彼らは皆憔悴しきっていてその傷の深さが否応にも伺えます。以下、生き残った彼らの発言を少々抜粋いたします。

「あんなの… 予想できない。あの悪魔があんなかけ算を用意してたなんて…」
「信じられる? 世界って一瞬で変わるの…。それまでのことは本当の悪夢じゃなかったんだ…」
「本当に恐ろしいのは、あいつの死後に待っていた… 人間の悪意だった」

 

クラスメイトの中に実験の乗っ取りを企む人物が!?

そして、実験2日目の朝、ある人物が惨たらしい死体の姿で発見されるという事件が発生!みきおはネズに対して密かに『この実験を乗っ取ろうとしている人物がいる』と忠告してきます。しかもみきおはその人物に心当たりがあるらしく、それはネズが驚くような意外な人物…!

しかし、みきおは実は他のクラスメイト数人にも同じような話をしていたことが後に判明。それぞれニュアンスを微妙に変えた言い回しで伝え、さらに疑わしい人物についても話さなかったり、ネズの時とは違う人物だったりとバラバラ。

打ち明けられた人たちは、相談しようにも誰が裏切り者かわからない状況のためにうかつに話せず、疑心暗鬼に陥っていきます。どうやらみきおは頭が回り判断力のある人物にだけこの話をした模様。みきおの話はブラフで、お互いが牽制しあって結束させないようにする離間の計なのか、それとも単純な善意として真実を話しているのか…?

ああっ、次巻が待ち遠しい! そんなドキドキが止まらない『なれの果ての僕ら』は、いよいよ物語の佳境に差し掛かって大いに注目すべき作品となっています!

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■『なれの果ての僕ら』のキャラクター紹介

物語の中心となるキャラクター5名をピックアップ!

・夢崎みきお(ゆめさき みきお)

四ノ塚小学校の卒業生。8月19日に6年生時のクラスメイトを同窓会と称して同学校内に召集し、3日間にわたり監禁して『実験』を行う。端正な顔立ちで紳士的な立ち振る舞いだが、時折人の心をえぐるような冷たい発言をする。ネズに対して特別な友情を感じている様子。事件発生から2日目に謎の死を遂げるが、果たして彼の本当の目的と、その死の真相は一体…?

・真田透(さなだ・とおる)

主人公で別名・ネズ。小学校時代はみきおと非常に仲が良かった。自他共に認める『平凡な男』だが、非常時の判断力・行動力と精神の強さには非凡なものがある。正義感が強く実験開始後も皆を導こうと奮闘するが、行動がかえって裏目に出てしまうことも。ある人物の死をきっかけに、彼の中で何かが変わり始める…。

・桐嶋未来(きりしま・みらい)
ネズの彼女。彼と付き合っていることは他の皆には秘密にしている。美人で成績優秀で異性からも非常にモテるが、何故か平凡なネズにベタ惚れの一途な子。聡明で芯が強い性格であり、ネズのためならばいかなる行動も厭わない。

・雨宮鈴子(あまみや・すずこ)
ふんわりとした雰囲気の可愛らしい少女。小学生時代は地味な見た目で、それを理由にある人からイジメを受けていた。小学生の時からネズに憧れている。大人しく控えめな性格だが、自分や仲間の命を守るために時には大胆な行動に出ることも…。

・早乙女菊也(さおとめ・きくや)
小学生の頃はよく女の子に間違われていた彼も、今では屈強な雄々しき髭メンとなった(※彼は高校生です)。空手部所属で腕っぷしが強いだけでなく、悪に屈しない強く優しい心を持つナイスガイ。最初の実験の後に孤立しかけたネズに手を差し伸べ、共にみきおの残酷な実験を乗り越えてゆく。

(文=ザ・山下グレート)

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