「赤=熱血リーダー」「黄色=カレー好き」のイメージはどの作品から? アイドルが語りつくす戦隊ヒーローの“起源”
【一色萌のスーパー戦隊コラム】第1回「秘密戦隊ゴレンジャー」
日刊ビビビをご覧の皆さま、初めまして。
XOXO EXTREME(キスアンドハグ エクストリーム)というアイドルグループに所属しております、一色萌(ひいろ・もえ)と申します。

(C)Twelve-Notes
突然ですが、皆さんは小さい頃に夢中だったものを覚えていますか?
私はいわゆる“戦隊もの”を始めとした、特撮ヒーロー作品が大好きでした。
自我が芽生え、好き嫌いの概念が生まれ、周囲の女の子がかわいいものに胸をときめかせ始めていた頃、私は“買ってもらったロボットやフィギュアで遊びつつ、いかに綺麗な状態をキープして保存するか”ということに心を砕いていたものです。

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そんな幼少期から月日が経ち、大人になった今も私はヒーローたちに心を奪われたままです。
そしてこのたび月に一度、私の大好きな“スーパー戦隊シリーズ”の作品についてお話しする場をいただけることになりました。
この連載が皆さんにとって、昔憧れたヒーローを思い出して懐かしんだり、新しい作品に触れたりする機会となれば幸いです。
記念すべき第1回はスーパー戦隊シリーズの始まりの作品、『秘密戦隊ゴレンジャー』をご紹介したいと思います。
始まりの5人
『秘密戦隊ゴレンジャー』は1975年、石ノ森章太郎原作、東映制作のもと放送が開始されました。
「国際秘密防衛機構イーグル」の日本支部に所属する5人の隊員が、全人類の破滅を目論む「黒十字軍」から世界の平和を守るために奮闘する日々を描いた作品です。
今や特撮ファンでなくても、“戦隊もの”と言えばきっと多くの方が赤・青・緑・黄・ピンクの5人組を思い浮かべるのではないかと思いますが、当時は一人で闘うヒーローのイメージが浸透していた中、5人編成のカラフルなヒーローはとても前衛的だったそうです。
ここで私が注目したいのは、「色」と「キャラクター」の関係です。
赤が熱血のリーダー、青はクールなサブリーダー、緑がバランサー的な存在で、黄色はカレー好きのお調子者、ピンクは華やかな紅一点というような、後のシリーズにも影響を与えていると思われる印象的で巧みなキャラクター設定が、一作目にして取り入れられていたということに感嘆します。
特に黄色の印象は強烈で、実際にカレーが好きなキャラクターはキレンジャーの他には『太陽戦士サンバルカン』のバルパンサーのみであるにもかかわらず、黄色=カレー好きの印象は2020年の今でも根強いと感じます。
そんなところからも、ゴレンジャーの人気と当時の人々に与えたインパクトの大きさが伺えます。

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先日、第33回東京国際映画祭にて行われた『秘密戦隊ゴレンジャー』45周年記念の上映イベントに足を運んだ際、アカレンジャー役の誠直也さんのトークショーを拝見する機会がありました。
苦労した撮影のエピソードや、火薬を使った危険なアクションシーンの裏話などの貴重なお話に添えて、「番組が40年以上も形を変えて続くとは想像できなかった。今ここで、僕が何十年も前にやった番組の話をしていることが不可思議」とお話されていたことがとても印象に残っています。
「最初の3ヶ月くらいは反応がなくて、1年ももたないと思った」という時期を超え、じわじわと人気を獲得し、『秘密戦隊ゴレンジャー』は全84話、最終的な放送期間は2年に渡るものとなりました。
偉大な一作目に恵まれたからこそ、今も私たちの日曜日がヒーローとともにあるのだと思うと頭が下がる気持ちです。
時代とともに進化し、形を変えながら受け継がれていくヒーローたちの魂をこれからもずっと見続けていけますように。
それではまた来月、お会いしましょう。
●次回は『バトルフィーバーJ』をご紹介します!

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一色萌(ひいろ もえ)
5月27日生まれ。東京都出身。双子座のA型。
プログレアイドルXOXO EXTREME(キスアンドハグ・エクストリーム)赤色担当。
MOGU2 NEWS 「キスエク・一色萌のアイドル、色々。」連載中
Twitter:@hiiro_moe
XOXO EXTREME Official Site:https://www.xoxo-ex.com/