演出の仕事って何をしてるの? 演出家デビューの俳優が語る劇場の裏側

こんにちは、俳優の河原田巧也です。この記事では、僕がリアルに感じた演劇の舞台裏を隔週で語っていきたいと思います! 今回は初演出作品の稽古場から本番までを語っていきたいと思います!

学ぶこととは真似ること
まず演出の仕事とは何か。それは舞台における全てのプランをまとめる人、だと僕は思ってます。

(C)河原田巧也

役者、音響、照明、衣装、小道具等、それぞれのセクションに一旦指示を出し、各セクションはその意図を汲んだ上で「このプランはどうですか?」と改めて意見を出してくれます。それを演出家がまとめていく。

なので、演出家は事前に明確なイメージを持っていないと、各セクションへの最初の指示出しが出来ないのです。

そして今回初演出をさせて頂くにあたって、自分の中でひとつ決めていたことがあります。それは“8月公演での奥村さんの演出を踏襲する”こと。奥村さんとは、「RANPO chronicle」シリーズの演出・脚本を務めた奥村直義さんです。

彼の演出の、作中BGMの入れどころや曲調など、どこか不気味な雰囲気は演じていて一気に作品に引きずり込まれます。一度演じたからこそ分かる、「これ以上ない!」と思える演出プランでした。

(C)河原田巧也

奥村さんのやり方に沿った上で、演出意図を理解し、そこから自分の表現を見つけていこう。今回の作品はそう思って取り組みました。

今回僕が演出を手掛けた「トライアル公演」は、役者・スタッフの新人公演という側面があります。もちろん演出家としての僕も例外ではありません。新人演出家として、先輩方のやり方をどんどん吸収していこうと決めて舞台に臨んだのです。

(C)河原田巧也

演出家としての最大の苦労
今回の稽古場で1番悩んだのは“イメージの共有”です。舞台を作っていくためには、自分の中にあるイメージを言葉で上手く伝えなくてはいけません。「気持ちを言葉で的確に表現できない」のは役者としても未熟ですが、演出家としては致命的なことでした。

そういった部分も改善すべく、プロデューサーから指導を受け、役者たちも僕も少しずつ成長しながら稽古は進んでいきました。

ちなみに奥村さんの演出を踏襲していく上で1番の課題となったのが、劇場に合わせて出ハケ(役者の入退場)の演出を作る必要があることでした。

(C)河原田巧也

出ハケに合わせて照明も変えなくてはいけないのですが、照明だけは小屋入りしてからでないとチェックすることができません。そのため、僕は1つのシーンを“手持ちの懐中電灯”だけで照らすことにしました。

この演出が上手くハマり、演者の恐怖心を煽ることに成功。経験値のない自分だからこそたどり着いた面白い演出になったと思っています。

(C)河原田巧也

次回は、ようやく稽古が終わり、ついに迎えた演出家としての初公演『RANPO chronicle 怪人二十面相』本番について語っていきます!
引き続きよろしくお願いします!

 

(C)河原田巧也

河原田巧也(カワハラダ タクヤ)
1991年5月6日生まれ。東京都出身。牡牛座のO型。
舞台『弱虫ペダル』シリーズの泉田塔一郎役や、ミュージカル「黒執事」シリーズのフィニアン役として活躍
Twitter:@takuminari

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