「リテイク」の意外な影響って…? 声優が語るキャラボイス収録の意外な裏側

こんにちは。声優・クリエイターとして活動しております、畠中愛(はたなかまな)です。

今回は、前回のコラムでもお話しさせていただきました「プリナイ」製作で得た学びについて、続きをお話しさせていただきます。

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重大イベント「ボイス収録」
フルボイスノベルゲームである「プリナイ」の製作において大きなイベントとなるのが、キャラクターボイスの収録です。1章あたりの文量は平均してラノベ1冊分くらいになるので、全てのキャラボイスを録るのに大体2日はスタジオに籠ることになります。

この2日間は「スタッフ」の私にとってはとても体力と精神力のいる2日間であり、「声優」の私にとっては、最大の学びの時間です。

※ちなみにこれ、1キャラ分の台本です。分厚い… (C)SOLDIER STORAGE

ここでも大切、コミュニケーション
ディレクターが「〇〇して欲しい」と声優さんに伝えると、声優さんはそれに応えようとお芝居を変えてくれます。この「〇〇」の部分がすごく大事で、同じ内容でも、表現によって声優さんへの伝わり方が変わる、つまり出てくるものが変わってくるんです。

たとえば「若くして欲しい」といった場合、声を高くする方もいれば、ハキハキ元気な感じにする方もいますし、気持ち早口にする方もいます。どんな表現で要望を伝えるべきか? というのは、スタッフとして毎回すごく考えるところです。

翻って考えると、「声優としてディレクションを受けるとき、いただく言葉をどう分析してアウトプットに繋げるか」「分析が違ったとき、どうアプローチして軌道修正をかけるか」って大事だなあと思うんです。だからこそ、プリナイで担当声優の方々のお芝居を聴かせていただくことはそれだけで勉強になりますし、「声優さんがディレクターとどうコミュニケーションをとってお芝居を構成するのか」を最初から最後まで見られるのは、とても貴重な機会だったりします。(プリナイの声優さんは、その辺りすごく歩み寄ったコミュニケーションをとってくださる方が多いので、とても参考になります)

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「リテイク」への意識の変化
ボイス収録を行うようになって学んだことは数多くありますが、もうひとつ変化したのは「リテイク」への考え方です。「リテイクさせてください」は声優側から気軽に言える言葉じゃないよっていうのは元々わかってはいたのですが、じゃあなんで気軽に言っちゃだめなの? っていうのが、昔はふわっとしてたんです。

今なら言えます。内容にもよりますが… リテイクは、他への影響がめちゃでかい!! 元々の収録時間内に収まるならいいのですが、はみ出た場合は他の声優さんの収録時間に影響しますし、スタジオ代もかさみます。そうなったとき、「自分のリテイクは、それによってかかる他のコストを差し置いてもやった方が良いものなのか」というのは必ず考えなければいけません。前のコラムとも重なる話題ですね。「リテイクを提案するならば、それだけの価値のあるものを」自分が声優として現場に出るときは、それを頭においています。(まあ、リテイクないのがいちばんなんですけれども!)

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そんなわけで今回は、プリナイ製作で学んだことについて、声優側目線でお話しさせていただきました。前回もそうだったのですが、話題がありすぎて絞るのが大変です(笑)
次回もどうぞお楽しみに!

 

 

畠中愛(ハタナカ マナ)

(C)畠中愛

1990年12月3日生まれ。兵庫県出身。
アニメ「クレヨンしんちゃん」やゲーム「感染少女」などに出演。
声優として活動しながら、クリエイターとしても活躍中。
処女作であるフルボイスノベルゲームPRINCESS NIGHTは、Nintendo Switch版開発が決定。
Twitter:@lilith0913
HP:https://givemeoshigotomh.wixsite.com/manahatanaka

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