紙から生まれる魔法

紙から生まれる魔法

たった一枚の紙から生まれる動物。
十数枚の紙から形を変えて現れるお城。
ペーパークラフト。
紙から生み出される不思議な世界。
子供から大人まで世界中の人がペーパークラフトを楽しんでいる。
ペーパークラフトやカレンダー、フォトフレームなどの無料印刷素材集を15年以上前から提供し続けている、「キヤノンクリエイティブパーク」を企画・運営する部門にお邪魔した。
まず迎えてくれたのが、紙から生まれた魔法にかかったような作品達。

水野さん:『僕が一番好きなのがこのスペースシャトル』
佐々木さん:『このクマすごいと思いませんか?』
浜田さん:『このワンちゃん、肉球まであるんですよ!』

挨拶もそこそこに皆が笑顔で話し出す。
紙だけでつくられているとは信じられないクオリティの作品ばかり。
思わずテンションが上がってしまう。

天才作家が生み出す素材たち
キヤノンクリエイティブパーク。
ユーザー数は世界中で2,000万人を超える。

浜田さん:『世界中の人が利用してくれています。「こんな国にも楽しんでくれるユーザーがいる!」と思うと、本当にうれしくなります。』

ニューヨークタイムズなど、海外メディアでも取り上げられるほど世界中で注目されている。
なぜ、それほどまでに世界中で親しまれているのか?

水野さん:『作家の方がつくるコンテンツ自体のクオリティが、世界中のユーザーに支持されているんです。』

これは、ペーパークラフト作家と呼ばれるクリエイターのコンテンツだ。
最終的にできあがる作品の三次元イメージを持ちながら、二次元のイラストを完成させる。
更に、つくられた際の立体感だけではなく、つくりやすさにまでこだわる。
作家の脳内はどうなっているんだろう…
キヤノンクリエイティブパークには、ペーパークラフト業界を代表する作家が参加している。
例えばピノさんという作家は、どのようなものでも頭の中で設計を描ける。
業界内でも天才と呼ばれる作家だ。

水野さん:『プロの作家でも、一つのコンテンツを完成させるのに、3ヶ月から半年はかかるんですよ。緻密なコンテンツであれば、年に一点の時もあります。』

作家との共同作業
一つのコンテンツを完成させるまでには、膨大な時間と工数が発生する。
もちろん作家任せだけではない。
動物であれば毛並みの質感まで、作家と共にクオリティを求める。
しかし、クオリティが高くても、ユーザーがつくりづらければ意味がない。
また、世界中で使ってもらうには、説明のための文字もできるだけ少なくしたい。
この構成にすればもう少し必要な紙枚数を減らせるのではないか?
しかし、そうするとカットするのが大変にならないか?
作品づくりの楽しさ、つくり易さ、紙の枚数、とても難しいバランスだ。

佐々木さん:『何よりも力を入れているのは品質チェックです。強度がなければ、子供が触ったらすぐに壊れて、泣いてしまうかもしれない。』

品質チェックでは、作品をテーブルから落として強度を確認する。
時には作家と意見をぶつけながらも、理想のバランスを追い求める。
それだけの時間をかければ当然コストもかかるが、キヤノンクリエイティブパークにあるコンテンツは無料で提供している。
誰もが世界中から自由にダウンロードできるのだ。

プリンターの面白さ、可能性
世界中から無料で自由に利用できる。
なぜ、15年間以上に渡り続けているのか?

水野さん:『プリントするきっかけを広げたいという想いが、15年以上に渡り続いている理由です。文書をプリントするだけではない。家庭でプリンターを楽しんで使ってもらいたい。プリンターって面白い!そう身近に感じてもらいたいというところからキヤノンクリエイティブパークはスタートし、続いてきました。』

プリンターの面白さ、可能性を感じてもらうために始めたキヤノンクリエイティブパーク。
利益を直接生み出さない事業に対して、社内から懐疑的な声もあったのではないか?

水野さん:『全くなかったそうです。このあたりがキヤノンらしさなのかもしれませんが、新しい事に挑戦する試みは歓迎されます。ただし費用対効果の検証や、採算性の追求は徹底して行っていますよ。』

喜びを数値化
キヤノンクリエイティブパークがあることで、どれだけの人が喜びを感じてくれるか?
どれだけの人がプリンターを身近に感じ、新たな可能性に気づいてもらえるか?
データの緻密な分析や、アンテナを張り巡らせた情報収集は欠かさない。
世界中のユーザーに対して、国によってはその国独自のコンテンツもつくっている。
ボリビアの守り神。
中国の金色の豚。

水野さん:『マーケティングを行った上で企画書を作成し、上長にプレゼンテーションをする。やっていることは他の仕事と同じです。ただ、手に持っているものが資料じゃなくてペーパークラフトの作品なので、社内を歩いている姿は楽しそうに見られます。ただ、実はプレゼン直前で緊張してたりするんですよ。笑』

プリンターの高性能化

水野さん:『キヤノンクリエイティブパークが開始された時代から比べると、プリンターの性能は飛躍的に向上しました。速くて綺麗にプリントできる。その結果、私達も想像できなかったほど、キヤノンクリエイティブパークで提供できるプリンターの面白さ、可能性も広がっています。』

写真を印刷する。キヤノンクリエイティブパークのコンテンツを使って写真立てをつくる。封筒をつくる。
キヤノンクリエイティブパークにあるコンテンツだけで、プレゼントして喜んでもらえるものがつくれる。
また、学校では教育の一環としても使われている。
理科の授業で太陽系をつくったり。地理の勉強では世界遺産をつくってみたり。
病院では、リハビリの一環として使われたり。

プリンターと紙があれば
世界的に見れば、近所にギフトカードを売っているお店がなかったり、品揃えが充実していないかもしれない。そんな地域で生活している人達は沢山いる。
また、夜遅くまで仕事をしていたら、お店が閉まっていることもある。
そんなときでも、家庭にプリンターと紙があれば、パーティーやイベントの飾り付けもつくることができる。
子供の誕生日。
ひな祭り。
こどもの日。
ハロウィン。
クリスマス。

「お母さんやお父さんに、プレゼントとしてつくってあげた!」

実際にユーザーの喜びの声がSNSなどを介して世界中から伝わってくる。

モノをつくることの喜び
カメラやプリンターなど、世界中で使われる製品を世の中に出し続けているキヤノン。
キヤノンクリエイティブパークのコンテンツも、世界中で使われている。

浜田さん:『コンテンツを一点完成させるのも大変な道のりです。でも、企画して実際にコンテンツが完成するまで携わることができる。直接モノづくりができる喜びを感じることができます。』

水野さん:『つくる喜びだけではなく、つくった後に遊べたり、実際にツールとして使えたり。生活にもっと彩りを与えられる、生かせるコンテンツをもっと提供していきたい。』

キヤノンクリエイティブパークで、世界はもっと彩り豊かになる。