釜爺の名言「エンガチョ」って何?「千と千尋の神隠し」で話題の“おまじない”

日本歴代映画興行収入第1位に輝くスタジオジブリの「千と千尋の神隠し」。米アカデミー賞長編アニメ映画賞を獲得するなど評価も高く、劇中では数多くの名場面・名言が誕生している。今回は菅原文太が声優を務めた“釜爺”の名言をご紹介しよう。

釜爺
「エンガチョ!」

物語の主人公・千尋が迷い込んだ不思議な世界にある湯屋で、薬湯の調合を担当する釜爺。蜘蛛に似た姿で語調も厳しいが、千尋を気にかける優しい一面も持ったキャラクターだ。

釜爺の名言はハクを苦しめていた呪いの虫を、千尋が踏みつぶす場面で飛び出した。足を上げると黒い粘液状のものがべったりついていて、それを見た釜爺から「エンガチョ! 千! エンガチョ!」とのセリフが。千尋が両手の親指・人差し指を輪っかにすると、釜爺は輪っかに手刀を入れて「切った!」と言う。

釜爺と千尋が見せたやり取りは、けがれなどを落とすために使われる“おまじない”のような風習。テレビ放送時に視聴者が盛り上がる場面の1つでもあり、「釜爺のエンガチョきたー!」「『千と千尋の神隠し』で1番の名シーンはエンガチョだと思う」「エンガチョのシーン、作品の世界観に合ってて好き」といった声が寄せられていた。

一方で「エンガチョ」を知らないという若い世代も目立つため、ネット上には「ウソだろ… 今の子どもって『エンガチョ!』って言わないのかよ」「普通にみんな知ってるもんだと思ってたわ」と驚く人も。宮崎駿監督のさりげない演出が、ジェネレーションギャップを浮き彫りにしたようだ。

(文=トコロドコロ島本)