投資事業も損失大!? クールジャパン戦略に苦言を呈するクリエイターたち

4月23日、「現代ビジネス」が政治・外交ジャーナリストの原野城治による「爆死案件が続々『クールジャパン』はこんなにひどいことになっていた」という記事を掲載。SNSなどで大反響を呼び、作家の津原泰水も同記事に関連してクールジャパンに苦言を呈した。

 

そもそも国が掲げているクールジャパン戦略とはどのようなものなのだろうか。内閣府の公式サイトには、「クールジャパン戦略は、クールジャパンの、(1)情報発信、(2)海外への商品・サービス展開、(3)インバウンドの国内消費の各段階をより効果的に展開し、世界の成長を取り込むことで、日本の経済成長につなげるブランド戦略」と掲載されている。つまり(1)“日本ブーム”を作り上げ、(2)海外で稼ぎ、(3)国内で稼いで、経済成長を狙う政策らしい。

 

そんな「クールジャパン戦略」の一環として「クールジャパン機構」という官民ファンドが設立されたのだが、この投資事業が突出して損失を出しているという。「現代ビジネス」は前述の記事で、「2017年3月末時点での投融資17件、総額約310億円のうち損失は約44億円に上る」と報じた。

 

これにSNSなどは「上手くいかないことはわかってたけど、ここまでとは…」「税金の無駄遣い」といった声が続出。そして「五色の舟」の原作を務め「第18回文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門大賞を受賞した津原も、Twitterで同記事を取り上げ「一応でも文化庁メディア芸術祭大賞受賞者の僕が証言する。クールジャパンはクリエイターを一切支援しない。お手盛り文化祭で懇意な業者を稼がせ、呼びつけた主役には電車賃すら出さない」と苦言を呈している。

 

現場のクリエイターには何かと不評なクールジャパン戦略。アニメ「銀魂」の監督・高松信司も、Twitterで「『クールジャパン』推進が、本当に将来への投資になるならいいけど、誰かが利益を得るだけで、けしてアニメに従事する人たちのためになるような気がしないよ」とコメント。また山本寛も自身のブログで「もはやアニメ業界は誰ひとりとして興味を持っていません」と切り捨てていた。

 

クールジャパンと持て囃される一方で、未だにアニメーターの過酷な労働環境などが取り沙汰されることも。クールジャパン戦略が推進されることで、クリエーターも恩恵を受けることが出来ると良いのだが…。