なぜ花見は“桜”なのか? 梅の花でしないのには理由があった!

 

お花見シーズンももう終盤。桜が散り始め、本格的な春が訪れようとしています。まだお花見をしてないという人は、そろそろいかないと間に合わないかも。しかし、なぜ“お花見”といったら桜なのでしょうか。実は日本人が桜で花見をするのには正式なルーツがあったのです。3月27日放送の「この差ってなんですか?」でその理由が明らかにされていました。

 

番組によると、奈良時代に派遣した遣唐使が、中国の貴族が梅の花見をしていたことを理由に、日本でも梅の花見を取り入れたそう。日本の貴族たちは、庭に梅の木を植えてお花見を楽しんだといいます。実際、奈良時代の和歌をまとめた「万葉集」には、「梅の和歌」が110首、「桜の和歌」が43首と大きな差が。

 

しかし平安時代にあるきっかけで梅から桜に花見の対象が変わることに。天皇が京都御所からめったに出られなかった当時、嵯峨天皇は久々に御所車に乗って外出をしました。すると京都にある地主神社の境内に咲いていた満開の桜に目を奪われ、しばらく見入ってしまったそう。その場を通りすぎても御所車を引き返させてまた桜を見て、再び通り過ぎてもまた引き返して桜を見て、という行為を3回も行うほど、嵯峨天皇は桜の美しさに感動。そして「これからは梅ではなく桜で花見をしよう!」と宣言し、812年に地主神社の桜の枝を京都御所に持って来させて、日本で初めて「桜」でお花見を行ったといいます。

 

その後、嵯峨天皇の子ども・仁明天皇が京都御所の庭の梅の木を桜の木に植え替え、桜でお花見をする文化が定着。平安時代にまとめられた「古今和歌集」では、「梅の和歌」がおよそ18首に対して「桜の和歌」がおよそ70首で、奈良時代と「桜」と「梅」の人気が逆転することに。

 

一般的に桜が咲くのは3月下旬から4月上旬ごろで、梅が咲くのは場所によって大きく違いますが、東京では2月下旬から3月上旬ごろ。そのため現代では「梅の時期は寒いから花見に適さない」といった声も。しかし、伝統的に梅で花見をする文化が根付いていたなら、寒い空の下での花見が当たり前になっていたかもしれませんね。